スポンサーリンク


「ドラえもん のび太の海底鬼岩城」ドラえもんが地球を救った最初の映画!ネタバレ感想

©藤子プロ・小学館・テレビ朝日 1983

「ドラえもん のび太の海底鬼岩城」

1983年公開、映画ドラえもん第4作目です。

今回は深海を冒険します。魔境の次は深海ってロマンですね~

ドラえもんが被っているカメレオン帽子からは、海軍を想像できますね!前作の大魔境、次作の魔界大冒険、そして、今作「海底鬼岩城」ではドラえもんが帽子を被っているのが印象的です。

ちなみに、公開当時、私は生まれていません。(前作に続き、いつ生まれるんだ)

この作品はまだリメイクされていません。バギーちゃんの人気は今でも需要はあると思うのですが、鬼角弾(核兵器)が出てくるところは濁すかもしれないですね。

スポンサーリンク

パンフレット

©藤子プロ・小学館・テレビ朝日 1983

当時のパンフレット(ミニ)は、ドラえもんの言葉で映画のあらすじを説明してくれます。

前作に続き、付録はなく、解説のみとなっています。ちょっと残念です。

本当に、解説とスタッフ、キャストの紹介のみです。

あらすじ

大西洋で謎の沈没船が発見される。大昔に金塊を積んだまま沈んだとされる「サンタフラメンコ」号だった。

一方、夏休みのキャンプを計画するのび太たちだが、山と海のどちらに行くか意見が対立していた。ニュースで謎の沈没船のことを知ったスネ夫とジャイアンは、海に行くことに賛成。5人は海底キャンプに出発する。

海底キャンプを満喫する彼らだったが、巨大なイカに襲われたところを海底人のエルに助けてもらう。ドラえもんたちは、大昔に滅びたアトランティスの自動報復システム「ポセンドン」が海底火山の影響で活動を再開したことを知る。

彼らは、ポセンドンの攻撃によって、地球上のすべてが破壊されるのを阻止すべく、アトランティスがある魔のバミューダ海域へと向かう。

感想 (ネタバレ有)

夏休みに海を舞台にした映画なので気分も上がりますね!

実際に伝説となっている「ムー大陸」「アトランティス大陸」「魔のバミューダ海域」が登場し、マリアナ海溝の説明や深海魚の説明、生物進化論など、海について実際の自然科学に基づく描写が多く登場します。

今作の監督を務めているのは、柴山努さん。

「海底鬼岩城」から「ワンニャン時空伝」までの22作品の監督しています。映画ドラえもんの世界を確立した人ですね!ちなみに、原作は、藤子・F・不二雄先生が「恐竜」から「ねじ巻き都市冒険記」までの18作品です。

この「海底鬼岩城」から映画ドラえもんシリーズおなじみのプロローグ(アバンタイトル)が挿入されました。オープニングの前に流れる映像とのび太くんの「ドラえも~~~ん」という頼りない声は、おなじみですよねw

のび太くんの頼りない声が聴けるのは、「鉄人兵団」からです。

また、今作からしずかちゃんの呼び方が統一されました。

ドラちゃん、のび太さん、スネ夫さん、たけしさん

やっぱりこの呼び方のほうが個人的にはしっくりきます。

しっくりこない違和感は、こちらの感想で書いてあります。

「ドラえもん のび太の恐竜」 ここから伝説は始まった、冒険のすべてはここから始まった。 1980年公開、映画ドラえもんの記念...

今作の特徴は、子供のアニメであるドラえもんに仕込まれた時事ネタの多さです。

①ムー大陸とアトランティス大陸

1983年当時は、アメリカとソビエト連邦の新冷戦真っ只中でした。両国で核兵器の開発、実験が繰り返し行われ、核兵器が配備されると一気に核戦争の危機という世界的に非常に緊迫した時代だったということです。

モデルとなったのがどの国なのかはわかりませんが、アトランティスでは鬼角弾(核ミサイル)が国中に配備され、ボタン一つで世界中に発射されるようになっています。その恐ろしさは、「鬼角弾は、全世界にバラまかれ、虫一匹草一本残らない死の星になるんだ」とエルが解説しています。

②魔のバミューダ海域

バミューダトライアングル(Bermuda Triangle)は、フロリダ半島の先端と、大西洋にあるプエルトリコ、バミューダ諸島を結んだ三角形の海域。昔から船や飛行機、もしくは、その乗務員のみが消えてしまうという伝説がある。この伝説に基づいて、多くのフィクション小説、映画、漫画などが製作されている。

出典:wikipedia/バミューダトライアングル

バミューダトライアングルは、実際に伝説となっている海域で、その謎は2018年現在でも解明されていないそうです。陰謀論者、超常現象好きならたまらないネタですよねw

③海底人から見た陸上人

国境を超えたドラえもんたち5人の裁判中に出てくる海底人のセリフより

「陸上人は、魚を取り尽くし」

「工場の排水や、放射性廃棄物を海に捨てる」

「深海資源を厚かましく奪っていくではないか」

世界的に経済が発展するとともに、環境破壊が人体に影響を及ぼしていた時代ですよね。日本でも、公害、水質汚染、土壌汚染などが進み、社会問題となっていたそうです。今でも、地球温暖化や大気汚染、オゾン層の破壊など環境問題に対する意識はほとんどの人が持っていると思います。

また、あの有名な「風の谷のナウシカ」の連載開始、そして劇場版が1984年に公開されています。ナウシカも、環境破壊が原因で物語が進んでいきます。宮崎駿監督、藤子・F・不二雄先生の作品には「環境」をテーマしたものが多く、子供たちにも分かりやすく伝えるとともに、大人の心にも訴えるものがありますよね、本当に深い。

深海の大冒険ですが、「核兵器」「環境問題」と重い話題がなかなか印象強く残る映画でした。前半のバーベキューをしたり、深海魚ツアーをしたり、テントで寝たりと、楽しいキャンプの空気から一気にシリアスモードに変わるので、そのギャップにやられます。

ちなみに、ポセイドンの声をしているのは 富田耕生さん。他に、バカボンのパパなどの声を演じています。あのポセイドンの声はバカボンのパパの声だと思うとちょっと笑えてしまって、それもまぁ一つのギャップの楽しみ方という風に思ってくださいw

主題歌

エンディングテーマ「海はぼくらと」

作詞 – 武田鉄矢 / 作曲 – 菊池俊輔

歌 – 岩渕まこと(コロムビア・レコード)

最後にエルと別れて、この歌が流れるタイミングでじーんときちゃいますね。

前半の楽しい海底キャンプ、後半の地球滅亡に立ち向かい、ポセイドンに立ち向かうバギーちゃん、、、すべて終わって流れるこの歌は、まさに大きな海のようにすべてを包んでくれる感覚です!やっぱり、主題歌が素晴らしい!!!!!

おまけ

私のお気に入りのシーンはこちら

©藤子プロ・小学館・テレビ朝日 1983

「海底鬼岩城」といえば、そう!バギーちゃんですよね!

強烈なキャラクターでしずかちゃんになついているバギーちゃん、最後の雄姿は涙なしでは見られません。ドラえもん映画の名シーンの一つです。

そんなバギーちゃんなんですが、シートの模様がまるで眉毛のように動くことで感情がとても豊かに伝わってくるのです!

©藤子プロ・小学館・テレビ朝日 1983

こちらは怒っているバギーちゃん。眉毛が吊り上がっていますねw

©藤子プロ・小学館・テレビ朝日 1983

こちらは、しずかちゃんにプレゼントをもらって、泣いている(オイル漏れ)バギーちゃん。

眉毛が垂れ下がっていて可愛いですねw

本当に感情豊かな優秀コンピューターです!とても味のあるキャラクターでした。

ちなみに、声を演じているのは、三ツ矢雄二さん。

映画ドラえもんシリーズでは、他に「ロコロコ」「ミクロス」「タイムマシン」の声を演じています!機械の声なのに人間味溢れる演技がとても素晴らしいです!!!

→ 次作はこちら!

「ドラえもん のび太の魔界大冒険」 1984年公開、映画ドラえもん第5作目です。 ドラえもんなんてまさに科学の結晶なのに、あ...